高卒求人ニュース「高校生の就職 就職氷河期再来」内定率37.6%(9月末日)
高校生の就職 「就職氷河期再来」
~採用内定率37.6%(9月末日)~
9月末日までの高校生の就職内定状況が発表された。
結果は、当然良くない。予想していたとは言え、この内定率の下げ幅は過去最高で、
マイナス13.4ポイントとなっている。
過去数字から見てもこれは就職氷河期と言って過言ではない。
11月4日に厚生労働省が9月末現在の高校生の就職内定状況を発表した。
危惧されていた通り、求職者17万5799人に対して内定者は6万6131人にとどまり、7月に本サイトで予想していたように内定率は37・6%(全国平均)で前年同期より13・4ポイントも減少した。
これは、調査が始まった1988年以来、就職氷河期と呼ばれた時代を超える過去最大の減少率であった。
さらに50%を越えている県は、福井・愛知・三重・奈良の4県しかなく、もちろんこの4県も昨年より減少しているといった状況だ。
例年9月以降から求人を出す企業もあり、徐々に求人数は増えていくのが通例(昨年は7月末1・31倍から9月末1・52倍)。
今年も全体の求人倍率は前回7月末時点0・71倍と比べて、0・18ポイント微増し0・89倍となったものの、そもそもの求人倍率が低いために、1・0倍にも届かない緊迫した状況は何も変わらない。
各業界で不況の影響が出ており、厳しい現実が浮彫りになった。
現実と向き合わなければならない。
<高校新卒者の都道府県別求人・求職・就職内定状況(平成21年9月末現在)>
(注) 求職者数とは、学校又は公共職業安定所の紹介を希望する者のみの数であり、就職内定者数とは、学校又は公共職業安定所の紹介によって内定した者のみの数である。
※厚生労働省 平成21年11月4日付け報道発表資料より(詳細データダウンロードPDFは以下)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000028wq.html
高校生に限らず、大学・短大・専門学校卒の未来ある若者たちが、このまま進路未決定のままで卒業を迎えても良いのだろうか。
各行政では就職支援の活動が迫られている。
10月23日厚生労働省は緊急雇用対策を発表した。
具体的な対策として、
①新卒者の就職支援態勢の強化として、ジョブサポーター(就職支援の専門職)をハローワークに緊急配備
②求人開拓と雇用ミスマッチの解消として、求人・求職、内定関連情報の収集・提供
③合同説明会の実施
④企業に対する求人拡大への要請
⑤採用意欲のある中小企業等の掘り起こし
とある。
その中でも最も重要なことは④⑤のような新卒を採用する企業側への支援や働きかけであろう。
こうした動きに、未内定の生徒のみなさんもついていかなければならない。高校や生徒は、情報を逃すことなく収集し折角の少ない機会を、十分に活かしていただくことを願いたい。