「定額給付金」って?高校生にもわかるように解説!<政府の経済対策>

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高校生の就職試験対策!【5分で覚える時事問題】シリーズ パート3!

~ついに支給開始!政府の追加経済対策の「目玉」~
「定額給付金」って何のためのもの?

キーワード:
定額給付金・金融危機・派遣切り・雇用不安・追加経済対策・住宅ローン減税・中小企業支援・出産子育て支援・定額減税
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今、世界は米国から広がった世界的な金融危機(パート1の記事)の影響により急速に悪化しています。
国内でも連日、新聞やTVで不況のニュースが流れています。
景気悪化による企業の業績不振に倒産、輸出の落ち込み(世界中で不況なので、外国も物を買ってくれません)とさらに企業の雇い止め、大規模な派遣契約の打ち切り(派遣切り)、正社員のリストラなどの雇用不安・・・暗い話題ばかりでイヤになりますね。
政府はこの不況への対策方法を発表し、それらに75兆円の予算を投じると発表しました。
住宅ローン減税中小企業支援出産子育て支援などで、今回のテーマである「定額給付金」もその一つ。
予算のうちの二兆円を使い国民一人ひとりに 現金を支給 して、生活を助け、景気を良くしようという、麻生総理の追加経済対策の目玉と言われている政策です。
一人につき1万2千円、65歳以上と18歳以下には2万円が配られます。

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国からお金が支給されるなんて!あまり聞いたことがない話ですね。
不況の際、政府が急いで手を打つことができる政策はいくつかありますが、その中でもっとも重要なのは減税です。
一般的に税金の支払い額が減ることを言いますが、これは国民の税の負担を軽くし、消費意欲を刺激して経済を循環させることが目的です。
今回の定額給付金も減税に当たります。
元々、前福田内閣の時に所得税・住民税から定額を控除する定額減税が提案されていましたが、それを現在の麻生内閣が「それでは所得が少なくて税金を納めていない国民には効果がない」と、定額の現金を日本国内にいる人全員に給付する、今回の定額給付金に方法を変えたものです。
この場合は、一度納めた税金からみんなに定額を返そうという考え方。だから減税には変わりないのです。
そして、国民に直接現金を支給するこの方法は、かつてない急速な不況に対して、普通の減税より即効性がある有効な措置であると言われています。

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ですが、この定額給付金は様々な問題点が指摘され、議論を呼びました。
「これは単なるばらまきではないか?長い目で見て有効な政策とは言えない!」
「1万2千円では少ない。それでは経済の循環に効果は薄い」
「配布の方法が問題だ。高額所得者も受け取れるなんておかしい」・・・。
こういった議論と、予算をどこから出すかという国会の決議の遅れで開始時期は年内、年度内、と伸びていました。
前述のとおり「即効性がある」政策であるとは期待されているのですが・・・。
3月4日に予算の財源措置を定める関連法が可決し、翌日5日から自治体での配布が始まりました。
この経済効果を測ることは難しいと言われていますが、受け取る私たちの使い方で効果は変わる、ということですね!
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※参考資料:「政府広報オンライン」 詳細はhttp://www.gov-online.go.jp/


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